トレードスキル PR

ブレイク前の連打が招く連敗

トレードの負けには、ほとんどの場合で理由があります。敗因から目をそらし放置していると、同じ負け方を繰り返しじり貧になっていくので、現実を受け止める必要があります。「負け方」や「負けパターン」を知っておくと良いでしょう。

デイトレードの負け方でよくあるのが、ブレイクアウトのダマシです。スキャルピングもデイトレードも、どんな手法でも同様です。

次のチャートはポンド円15分足です。200.00円は心理的にも強い節目のレジスタンスラインです。おとといから、何度もブレイクしては押し戻され、結局ダマシになっています。

もちろんブレイクしていた可能性もあり、ダマシになるかどうかは、絶対にわからないと考えています。やってはいけないのは、「ブレイクを期待して何度もロングすること」だと思います。わからないなら、少し待ってからエントリーすべきです。

一度負けると、次は取り返したくてロットを上げたり、200.00円をブレイクする前に早期エントリーしてしまうなど、取り返す行動に走りがちです。負けるとさらに躍起になり、ロングがダメならショートするなど、ポジションを持っていないと気が済まなくなります。こうなると冷静さを失い、連敗というドツボにはまっていきます。

ダマシになるかブレイクするか分からないのですから、1日でも待てばいいのです。日足(下記チャート)で見ると、ただの上ヒゲです。しかも1本だけ。この1本の上ヒゲで勝ちたいからといってロングやドテンのショートで連敗しているのは、やってはいけないトレードだと考えています。

たしかに、ブレイクしたら100pips以上の利幅を大きく取れるのかもしれません。底からロングできますから、爽快なトレードになるでしょう。ただ、それは期待であり、実際にブレイクするかどうかは、チャート的に五分五分の確率です。

それならば、実際にブレイクしてから押し目買いをする方が安全でしょう。ブレイクして、さらに押し目まで待つと、ブレイク時の値幅は取れません。しかし、今回のようなダマシを防ぐことができ、押し目からトレードしても期待値が高いので、結果的に資産は増加します。

ダマシで損すると、その後取り返してさらに利益を出すには、倍の利幅が必要です。そうなると、早く取り返したいという焦りから、早期エントリーなどしてしまいます。これは、後々までトレードに悪影響を及ぼします。エントリーせずに機会損失になっても、実損がなければそこまで熱くならないで済むでしょう。

ブレイクアウトは、とても難しいものです。200.00円に到達する前は、ブレイクアウトしていました。下記のAはブレイクしてそのまま上昇、Bは押し目をつけてS波動で上昇しました。

全てのブレイクアウトで勝とうとすると、どうしてもダマシにひっかかります。勝ちの数も増えますが、負けも多くなるとスプレッド負けします。また、心理面でも損大利小になりやすく、結局資産が増えません。

たとえAのようなブレイクアウトを見逃したとしても、Bのように押し目を待って乗れば良いのではないかと思います。ブレイク後に飛び乗るのも、押し目を待つことも、メリット・デメリットがありますから、損切りさえ行なえばどちらでも良いとも思います。

ただ一つやってはいけないことは、ブレイク前に、「ブレイクを期待して何度もロングすること」です。これは、とんでもない連敗を招く可能性があるので、今後も注意していきたいと思います。