相場は、様々な要因で動きます。
マーケットが巨大なので、要因は誰もわからないのでしょう。経済指標直後などは、数字の良し悪しで動くことがありますから、分かります。しかし、時間の経過とともその要素が薄れ、また予測不能になります。私はチャートで根拠を見つけてトレードしますが(テクニカル分析)、ファンダメンタルを見ないわけではありません。
意識しているのは、ファンダメンタルの影響がチャートにどう影響したのか、という点です。ファンダメンタルで値動きを予測するのではなく(未来ではない)、逆に、どういうチャートになったのか(過去を見る)、という後付けです。
たとえば、現在はジャクソンホールのパウエル講演待ちです。イベント待ちという相場で、チャートがどう形成されたのかを後からチェックします。大きな流れだと、各国の利上げ幅や時期、金利差、景気などです。差が出た時(もしくは思惑)は相場が動きます。どのような要因がフォーカスされ、動いたのか。そして、チャートはどうなったのかをチェックします。
ファンダメンタルと関連付けて過去チャートを分析すると、記憶力も上がるのでしょう。あの時は何があって、どんな値動きがあったのか、よく思い出すことができます。そうすると、値動きのパターンが自分の中で積み上がり、それが勝ちパターンへとつながっていきます。
現在のユーロドル4時間足を見てください。
チャートだけ見ていても、なぜもみ合っているのか、なぜトレンドが発生したのかまでは読み取れません。「チャート的にブレイクしたから」「値幅達成したからもみ合っている」というテクニカルな根拠だけでは、不十分です。
また、パリティを下抜ける前にトレンドは、どんなファンダメンタルがあったのか。他の通貨ペアはどうだったのかなど、記憶しておくと良いです。必ずファンダメンタルの影響がありますから、そのとき何がフォーカスされていたのかまでチェックしましょう。そうすると、テクニカル分析が「より深いもの」になります。
テクニカル分析の洞察力を高めるために、ファンダメンタルも意識する。ということでしょうか。決してファンダメンタルでトレード判断するのではありません。
現在なら、パリティを下抜けからもみ合っていますが、なぜ反発もせず、かといって下降トレンドになることもないのか。トレンドの後のもみ合いというだけで、片付けることはできます。しかし、もみ合いになるのはそれなりにファンダメンタルの要因もあるわけで、そこもニュースをチェックして関連付けて解釈することも大切です。数時間単位の短期トレンドレベルのファンダメンタル、中長期レベルのファンダメンタルがあります。中長期トレンドが発生したときは、何かしらファンダメンタルが影響していることがほとんどです。ファンダメンタルがなく中長期トレンドが出ることはないと考えていいでしょう。なのでファンダメンタルも重要ですね。トレードで継続的に勝つには、毎日マーケットにどっぷり浸かる必要がありそうです。